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2023年12月15日金曜日

winter clothes



かなり以前に描いたラフスケッチ。季節は晩秋から初冬、場所は恐らく屋外で時刻は午後2時頃なのだろうか?たぶん自宅の庭先辺りで落ち葉焚きの火番でもしながら物思いに耽っている、みたいなシチュエーションかも知れないね。これも実はモデルにした写真がある。到底本物の方とはくらべものにならない駄作なのだが、それでも私はこの絵をとても気に入っている。たぶん全体から漂う柔らかで温かい雰囲気とか仄かに香る香料の匂いのような感覚に愛着を感じているからだろう。寒くなって重ね着をすれば細身の身体でさえもふくよかな丸みが現れてより優しさが醸し出されるものだ。

そう、落ち葉焚き。今は年越し準備の神社境内ぐらいしか思い付かない光景になっているけれど、古き良き時代の日本では公園やそこここの街角でごく普通に見られた晩秋・初冬の風物詩だった。焼けた落ち葉や枯れ枝の中にさつま芋を入れて焼き芋を焼いたりしてたよね。今は街中に煙が立つのすら気を遣う世の中だからね。私の地元はただ一軒残った銭湯の煙突から夕方になるとモクモク煙が立ち上って町内にも香ばしい匂いが立ち込めるんだよ。もちろん洗濯物干してて不純物の匂いが付くのを嫌う人もあるのだろうけど、昔から続く地元の日常だから表立って文句は出て来ない。私は木や枯れ葉の燃える匂いは郷愁を誘うだけで特別不快じゃないけどね。

木々が紅葉の終わった葉を落として寒々しい枝ばかりになるこの季節はやはり物寂しい。
自然の息吹に乏しい冬はその年の振り返りをしたり何かと内向的になりがちな季節なのだ。そしてついつい感傷的にもなる。忙しい毎日に忙殺されていると、たまには映画やドラマの主人公になって一人悦に入るのも悪くはないだろう。

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